トリコディアデマ デンサム(紫晃星)は、南アフリカ原産のメセンに分類される塊根性の根を持つ多肉植物。盆栽のように幹立ちし、小ぶりな多肉質な葉先に放射状の小さな刺をつけます。寒さにも比較的強く、丈夫な品種なのでコーデックス入門として人気です。生長は遅いですが、盆栽のように長く楽しめるところも魅力です。
3年の生長記録
同じ個体のものを記録していたのでお見せします。1枚目は実生1年ちょっとくらいです。そこから3年かかり立派な盆栽仕立てになりました!
めちゃめちゃ生長は遅いですが、暑さにも寒さにも非常に丈夫で育てやすいです。長く付き合っていきたい植物です。
トリコディアデマ デンサム(紫晃星)は夏型と冬型があります。葉の展開と水やり後の用土の乾き具合でどちらか判断しましょう。真夏の蒸れに弱いので35度以上の真夏の生育環境下では断水気味に夏越えさせます。冬は5度くらいまでなら問題ありませんので、霜に当てないように室内に取り込むなどして越冬させます。
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増やし方は、実生や挿し木などで増やすことができます。3〜5センチほどの葉の付いた枝を剪定し日陰で切り口を乾かします。発根促進剤などを塗っておくと良いでしょう。時期は4〜6月、9月〜10月くらいがオススメです。乾かした後に水捌けの良い用土に挿しておき、たっぷりと水をあげて風通しの良い場所で管理します。完全に乾き切ってから水をあげることを繰り替えしていくと発根してきます。
トリコディアデマ デンサム(紫晃星)の実生は簡単です。4月頃からマゼンタ色の綺麗な花を咲かせるので、異なる株同士を用意してそれぞれの花粉を付け合うだけで簡単に受粉して種子ができます。
4月頃に花芽がつき始めて綺麗な花をたくさん咲かせてくれます。花の中央あたりの黄色の花粉が囲むように中に雌しべがあります。筆などの花粉が付きやすいもので、それぞれ別の株の花同士を筆先でちょんちょんするだけで簡単に受粉することができます。
1ヶ月もすると花は枯れて子房が膨らんできます。多肉質の葉や刺で分かりづらいですが徐々に膨らんでくるのでそのまましばらく置いておきます。
子房が膨らみどのタイミングで種子を採取すれば良いか分かりずらいと思います。目安としては茎の部分が色づいて枯れてくるまでしっかりと時間をかけて種子が熟すまで待ちます。この時に注意しないといけないので水やりです。
メセンの熟した種子は水がかかると弾けてしまうためです。この時期の水やりは上からかけるのではなく、株もとにジョウロなどで水やりをするようにしましょう。
画像は種子に水をかけた様子です。多肉植物の種鞘に割と多い特徴で、水に濡れると弾けて中の種子が溢れてどこかに行ってしまうことがあります。これは雨のほとんど降らない過酷な環境下で、発芽に必要な雨季などの時期に合わせて種子を地面に撒くという生存本能ではないかと思います。種子が熟成するまで待っていて、忘れて上から水をかけてしまうと、せっかくの種子が地面に流れでしまうので注意してください。
完全にカラカラに乾いた種鞘を採取します。トリコディアデマの種子は数多く取れるのですが、その分細粒なので集めるのに少し手間がかかります。乾いた種子鞘はとても硬く力を入れて剥がしていかないと採取できません。途中で細粒の種子が溢れて周りに散らばることもあります。このやり方はかなり大変なのでおすすめしません。
先の濡れると種鞘が開いて種子が溢れると特性を利用して、水の張った容器にトリコディアデマの種子鞘を入れて、指で揉んでいきます。
採取の方は硬いですが、徐々に柔らかくなり鞘が開いて中の種子が水に溶けていきます。
水に混ぜた細粒の種子はそのままでは集めることが困難です。そこでコーヒーフィルターのような濾す紙などを使って 濾過していきます。この濾過したフィルターを陰干しして水気を取り除いて集めれば種子の採取は完了です。
採取した種鞘はしっかりと乾燥させてから手で揉みほぐしたり、ピンセットなどで崩して種子と柄を取り分けます。茶漉しなどで洗い流しながら取る方法もありますが、種子が小さく数も多いため、適当に種鞘を潰してパラパラと種子を取るようにしています。
メセン類の種子は種子を採取した後、発芽までしばらく低温で管理しておくと発芽率が上がるという話があります。冷蔵庫などでの管理はしたことはありませんが、取り撒きですぐに発芽するものと、3ヶ月くらいして忘れた頃に発芽してくるものがあるのは事実です。トリコディアデマ デンサム(紫晃星)に関してはすぐに撒いても発芽してきたので、そこまで神経質になる必要はないようです。
熱湯で消毒した用土に、沸かした水を入れ小清水で管理します。この時に外気からの雑菌や虫の侵入を防ぐために密閉しておくと良いです。密閉しているので直射日光に当てずに明るい日向でも問題ありません。発芽を確認するまで冷暗な場所でも良いでしょう。
トリコディアデマ デンサム(紫晃星)の種子を巻いてから4日で結構結構芽が出てきています。本葉が出てくるまではこのまま半日陰で腰水管理で過ごします。
播種から2ヶ月くらいすると見た目も紫晃星らしくなってきます。この大きさになると腰水をやめて植え替えてあげましょう。鉢内も窮屈でこのままだと生長著しい個体も間延びしたり、隣り合う他の苗の生長が滞るからです。
このくらいの大きさになると植え替えても問題はないです。まだ1、2本の細い根しか生えていないので扱いは慎重にしましょう。用土をほぐしならがピンセットで一本づつ丁寧に剥がしていきます。
割とすぐに枝葉も伸びてギチギチになってきてしまいますが、生育の良いものから順に並べて植え替えていきます。しっかりと根を張り巡らせられる育種トレーに寄せ植えするのはオススメです。
メセン類で塊根を形成するトリコディアデマ デンサム(紫晃星)は、立派な塊根が出来るまでは結構時間はかかります。しっかりと小さい苗の時期は塊根部分を地表には出さずに埋めて育てたほうが良いかと思います。
育苗トレーに植え替えて9ヶ月が経ちました。すでに育苗トレーにパンパンになっていたので植え替えていきます。ほぼ根鉢状態になっていて、引き抜くと綺麗にブロック状に抜くことができました。
しっかりと根を張って塊根も生長して来ています。このくらいから個別に鉢上げしてもいいかもしれませんが、ここは更なる生長を期待して塊根メセンを地植えにして育ててみます。
塊根植物してのポテンシャルの高いデンサム(紫晃星)。その塊根を立派に育てたいので地植えにしてみます。この段階で真っ直ぐに下に伸びていく伸びすぎている根の先端をカットしておくと、下に伸びすぎず塊根が太りやすくなる効果が期待できます。
根を整理して、1日ほど切り口を乾かしたり大きくカットしたものは傷口に殺菌剤などを塗ってから地植えにしていきます。地植えは水やりの頻度や目線が届きにくいので不調などの変化に気づきにくいデメリットがありますが、生長速度の点での恩恵は計り知れません。
あれから9ヶ月が過ぎました。枝葉も増えて隣同士が接触して来たので、ひとつづつ鉢上げしていこうと思います。一年近くで用土に混ぜた肥料なども切れてくるのでタイミング的には良いのかもしれません。
やはり生長は遅いためそこまで立派な塊根はできていませんが、実生苗ならではの一本の太めの塊根ができています。これを根上げで植え付けて育てていきます。
植え替えてすぐはストレスがかかっているので、直射日光を避けて半日陰で管理します。根がしっかりと張って来てから日当たりと風当たりの良い場所で管理します。
根上げした塊根部分も今は細いですが、デンサム(紫晃星)は比較的に塊根部分が太りやすい品種かと思いますが、とても生長が遅いのは変わりませんので、気長に生長を見守っていきましょう。
育てていくと枝葉は旺盛に茂ってきますので、適宜ハサミなどで剪定をしていきます。こまめに剪定する事で新たな枝が生えてきて、よりこんもりと茂った見栄えの良い盆栽仕立てにすることができます。
水捌けの良い多肉植物用の用土を用意しましょう。強健な種類ですが、夏の蒸れには弱いので赤玉や鹿沼、軽石などをベースに軽めの用土で管理します。元肥をすると葉の色味も良く生長もよくしてくれます。生長期の4〜6月、9月〜10月に薄めた液肥を与えても良いです。
トリコディアデマ デンサム(紫晃星)は、4月から5月くらいにマゼンタ色の綺麗な花を咲かせてくれます。香りは特にありませんが、花付きもよくたくさん咲かせてくれます。花を見るとメセン類であることがよくわかります。
トリコディアデマは通常は地中に埋もれている塊根部分を地表に出して盆栽のように仕立てるのが魅力的な多肉植物ですが、その迫力ある塊根を大きく太らせるには、なるべく地中に塊根部分を埋めることが良いです。
塊根を地表に出しているとコーデックスの中には、塊根が太りにくい品種もありますが、トリコディアデマ デンサム(紫晃星)は比較的地表に塊根部分を出していても自然と太りやすい品種だと思います。
画像は実生2年くらいです。1年ちょっと植え替えをしていないので植え替えと剪定の様子を記録しておきます。塊根部分はしっかりと太く盆栽のように魅力的に育っています。
鉢から抜くと完璧な根鉢とまではいきませんが、しっかりと鉢全体に根が回っているのがわかります。植え替えの時にこそ生育状況が見て取れるので、次に活かすための情報収集を用土内の様子で見ていきます。
塊根を太らせたり大きく生長させるには、しっかりと根を自由に張らせるように大きめの鉢の方が良いですが、大きくなると水やりなどの管理が読みにくくなるため、ある程度は育てる植物のことを理解していないとおすすめはできません。今回は植物の大きさも考えてバランスの良い一回り大きめの鉢に植え替えをしてきます。
トリコディアデマはヒゲ根で根もボーボーに張るので、植え替え時には手で軽く全体を掴み、わしゃわしゃとほぐしながら不要な根は取り去っていきます。
根を整理した後は傷口を乾燥させるためにしばらく抜き苗状態で転がして置いたりもしますが、トリコディアデマは丈夫なので、太い主根を切らない限りは根を整理したらすぐに植えます。
底石はしっかりと軽石などを使用した方が用土内の水捌けもよく生育に良いです。植え替え時にはマガンプなどの肥料も入れておくと良いです。
鉢に入れてみてどのくらい塊根部分を地表に出すのか、枝葉のバランスなども考えて植える位置を決めていきます。
植え付ける前に剪定をしておきます。枝が旺盛に茂ってくるので、植え替えの時にはしっかりと剪定もした方が良いです。
密集している箇所をよく見て、少し隙間を空けるように剪定していきます。間違えて剪定してしまっても、生育旺盛なのですぐにあちこちから枝が生えてくるので、恐れずに思いきっり剪定しましょう。
片手で植物を支えながら植え込む位置に固定して、もう一方で用土を隙間に入れていきます。鉢を少し手で叩いたり、ゆすったりして用土をしっかりと鉢内に入れていきます。ピンセットなどを使って優しく根の隙間にも用度が行き渡るようにしていきます。
塊根部分がしっかりと見えるように、下にかかるように生えている枝葉を剪定しました。しっかりと太くなってきている塊根と、密度のある葉の部分のボリュームをバランスを見て整えました。
トリコディアデマ デンサム(紫晃星)はメセン類に属し、基本的には冬型ですが、夏型のものもあります。葉の生長の様子や水やりの用土の乾き具合でどちらに別れるか判断しましょう。冬型は真夏は断水気味に管理し、生長期の3月〜5月、9月から11月は用土が乾いたらたっぷりと水をやります。真夏は断水気味に2、3週に一度水やりをします。夏型に関しては基本的な生長の時期は冬型と同じですが、真夏は1週間に一度くらい用土が完全に乾いてから水をやります。真冬は休眠期になるので月に一度表面を濡らす程度に水やりをします。
トリコディアデマ デンサム(紫晃星)はとても丈夫で育てやすいので、冬型も夏型も育てやすい多肉植物ですが、真夏や梅雨の時期の蒸れには注意が必要です。日光のよく当たる風通しの良い場所で管理して、用土は乾燥気味に保つ方が無難です。
3年の生長記録
同じ個体のものを記録していたのでお見せします。1枚目は実生1年ちょっとくらいです。そこから3年かかり立派な盆栽仕立てになりました!
めちゃめちゃ生長は遅いですが、暑さにも寒さにも非常に丈夫で育てやすいです。長く付き合っていきたい植物です。
トリコディアデマ デンサム(紫晃星)のコーデックスとしての魅力は、その塊根部の肥大さといくつもの多肉質の葉が密集して生える、巨木を思わせるその姿ではないでしょうか。生長は遅く、10年以上育ってても30センチにも満たないほど小型の多肉植物です。盆栽風に仕立てて楽しむ方が多く、真夏にも真冬にも強く丈夫なのでコーデックス初心者の方にもオススメです。
3月くらいになると多肉質の葉の間から花芽がつき始めます。4月に入ると徐々に大きな蕾になり、4月末くらいにマゼンタ色の綺麗な花を沢山咲かせます。
何かとバタバタとする4月…なんと蕾が開花しはじめる前に枯れてしまいました!原因は標高1000mを超える八ヶ岳の春の日差しの強さだと思います。つい冬のままの配置で日光をたっぷりと浴びる場所に置いたままでしたが、これといって遮光もせずに放置していたので、気がついたら花が咲く前に枯れてしまいました。
4月に入ると日差しの強さが想像よりもかなり強くなります。冬型メセンは暖かくなり生長が鈍くなります。適度に遮光して休眠に向けて準備を進めた方が良さそうです。冬型メセンはこの時期は適度に遮光した方が調子は良さそうです。
病気についての詳細を公開予定です。
ここでは実際に被害にあった害虫について記載しておきますのでご参考にしてください。トリコディアデマ デンサム(紫晃星)は虫がつきやすい印象はありませんが、気がついていないだけかもしれません…気がついた内容を掲載しておきます。
枝先の多肉質の葉の根本の重なる部分に寄生してることがあります。コナカイガラムシは春先から秋の終わりまでと活動時期は長く、ある程度大きくなってからでないと小さくて発見がしづらいです。また、エケベリアなどによく寄生しますが、割と葉幅が広く全体を見渡しやすい多肉植物なら発見しやすいのですが、トリコディアデマ デンサム(紫晃星)は、葉が密集している上に葉先の刺座も白く全体的に散って見えるので、初期での発見はかなり難しいです。
よほど群生して株が弱りきって、見た目に分かる状態でない限りはなかなか発見できないので、市販の薬剤を散布するなどして初期予防を行いましょう。
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