フォッケア エデュリス(火星人)は、南アフリカ原産のコーデックスです。丈夫な品種なのでコーデックス入門として人気です。冬の無加温の温室は5度近くまで下がりますが、これまで枯れたことはありませんので、耐寒性は強い方だと思います。和名で「火星人」と呼ばれていますが、幹肌にゴツゴツとした突起と丸みを帯びたボディから蔓状の枝を伸びる姿を宇宙人と重ねたのでしょうか。
常緑性の植物なので、冬でも葉は落ちません。ただし15度を下回ると生長は鈍くなり、休眠期に入るので水やりなどのタミングは気を付けましょう。生長期の夏は水をよく好みます。用土が乾いたら水をたっぷりとあげましょう。日光も特に遮光の必要もないので、日当たりのある風通しの良い場所で管理するとよく育ちます。
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増やし方は、挿し木などでも増やすことができますが、コーデックスの特徴であるタンク部分はあまり大きくなりません。やはり実生から育てたものでないとコーデックスとしての姿にはなりません。
また、切った時の樹液の色が白色なので、ユーフォルビアかと一瞬考えてしまいますが違います。
雌雄異体のため、単体での結実は出来ません。また開花するまではある程度生長したものでないといけないので、実生はなかなか難しいです
水捌けの良い赤玉土がメインの多肉植物用の用土を用意しましょう。元肥を施したあげるとよく生長します。コーデックスは塊根部分を用土に埋めてあげた方が生育が良いので、ある程度の大きさに生長するまで、塊根部分を半分埋めて管理しています。
フォッケア エデュリス(火星人)は生長期は水を好みます。生長期の6月〜10月までは用土が乾いたらたっぷり水をあげます。気温も10度前後になってくる11月から5月くらいまでは休眠期に入り、水の吸い上げが弱くなってきます。
画像は水切れの状態とたっぷりと水をやった後です。塊根部分がほっそりしていたのが翌日にはふっくらとしてきました。
コーデックスの塊根部分がへこんできた場合、根腐れによるものなのか、水不足によるものなのか、早めに判断する必要があります。どちらも対応が遅いとその後の生長に影響が出てきてしまいます。一番判断しやすいのが、塊根部分を触ってブヨブヨしているかどうかを確かめることです。水不足によるものだと、へこんではいるものの柔らかくはなっていません。また、落葉していない場合は葉の様子もよく見ましょう。黄色く枯れてきた場合は地中の根に何かしら原因がある可能性が高いです。パッと見てツルや葉がヘタってきて、塊根部分を触って硬ければ、単純な水不足の可能性が高いです。
フォッケア エデュリス(火星人)のコーデックスとしての魅力は、ゴツゴツとした幹肌と丸身を帯びた塊根部分。その先から伸びる枝が非常に人気です。耐寒性も耐暑性もあるので非常に育てやすいです。また、生長も非常に遅いというわけでもなく、早すぎるということもないので長く楽しむことができるのも魅力だと思います。
フォッケア エデュリス(火星人)は日光が大好きです。生長期の春から秋までは遮光はせずに風通しの良い日向でガンガン日光浴させましょう。長雨でなければ雨晒しでも特に体調を崩すこともなく強健な品種です。冬の休眠期で落葉した場合でも、風通しの良い日当たりの良いところで管理した方が耐寒性が高くなり、春からの生長にも良い影響があると思います。
厳冬期の八ヶ岳は外はマイナス10度。加温な環境でも5度近くになります。多くの植物が葉を落として休眠期に入りますが、火星人は少し下葉が落ちましたが青々しています。ただし、休眠期に入っているようで、用土の渇き具合は早くありません。冬の管理は他の夏型コーデックスと同様に基本断水にします。
断水からしばらくすると幹肌が萎れてついつい水をたっぷりとあげたくなりますが、生長の鈍くなっている休眠期は水を吸い上げる力が弱くなっているので、月に一度鉢に対して3分の1程度水やりをする程度に我慢しましょう。3月に入り、昼夜の寒暖差も緩くなってくると、水やり後の用土の渇きが早くなってきますので、徐々に水やりの回数を増やしていきましょう。
こうして比べると、青々していた幹肌も少し貫禄が出てきて、大きさも一回り大きく育った感じがします。耐寒性もあり八ヶ岳でも育てやすいコーデックスだと実感しました。
フォッケア エデュリス(火星人)の病気については後ほど更新していきます。
害虫が発生した時の様子をこちらに更新していきます。