夏生育型の多肉植物・サボテンの育て方

夏生育型の多肉植物・サボテンは、20度から30度くらいの人にとっても過ごしやすい初夏や秋ごろによく生長する生育タイプです。冬に向かって10度を下回ってくると生育が緩慢になり休眠します。

誤解されがちですが、夏生育型だからといって、すべての多肉植物やサボテンが暑さに強いというわけではありません。真夏の直射日光下では密閉された場所では50度近くにもなります。逆にあまりにも高温になりすぎると、生長障害を起こして葉焼けや水を吸い上げずに根腐れを起こして枯れてしまうこともあるので注意しましょう。

夏生育型の特徴

夏生育型の自生地の多くが平均して気温が高く雨はあまり降りません。ただし、気温が高いとはいえ日本のような35度以上で湿度の高い日が続くような環境でもありません。最高気温も27度ほどで、最低気温も10度を下回らずカラッとした気候が多いようです。

夏生育型の方の多くは日差しを好み乾燥に強い特徴があり、日本の梅雨や夏の高温多湿にはとても弱く注意が必要です。

夏生育型の生育サイクルは?

生育期 5月〜9月の20度から30度ほどの環境で生育します。ただし、35度以上になると休眠してしまうこともあるので、換気や置き場所を時間帯により変えるなど工夫します。
生育緩慢期 4月、10月の季節の変わり目で、日中の気温もあまり高くならず、夜間の気温が10度近くになる涼しい時期は生育緩慢になります。この日中の気温の差が出始めることが、多肉植物・サボテンの生育リズムのスイッチになり、気温の低下とともに徐々に休眠期に入ります。
休眠期 11月〜3月の日中の気温は高くならず、最低気温も10度以下になる時期になると多肉植物・サボテンは生育を止めます。
夏生育型の多肉植物・サボテン

置き場所について

生育期(5月〜9月)の置き場としては、耐光性のある丈夫な品種であれば屋外の直射日光や雨晒し(長雨でなければ)でも全く問題ありません。風通しの良い明るい日向で管理しましょう。ただし、品種によっては葉焼けを起こしてしまうこともあります。適度に30パーセントの寒冷紗などを使用します。

生育緩慢期は休眠期に入る準備期間であり、休眠期明けの生育期に向けての準備期間でもあります。気温が下がり始めたら冬の管理の最低気温5度〜10度を下回らないような場所に移動しておきましょう。ただし、休眠期に入っても日光は必要です。室内の日中よく日のあたる明るい窓辺などにおきましょう。冬の窓辺は夜中から早朝にかけて外気の影響を受けるので、寒冷紗やカーテンで隔てるなどして気をつけましょう。

水やりについて

生育期の水やりは用土が完全に乾いてからたっぷりと底から水が出るまで与えます。用土の配合、置き場によって決まりますが、生育旺盛な夏型であれば2、3日で用土は乾くので、しっかりと乾いたのを確認してたっぷりと水やりをします。

生育緩慢期に入ると徐々に回数を減らしていきます。10度を下回り休眠期に入ると生育を止めるので断水気味に管理します。夏生育型の中でも細根の多肉植物・サボテンは根が完全に枯死しないように、月に一度よく晴れた日の日中に表面を濡らす程度に水やりをします。

植え替えについて

生育期は気温も高くなり葉の色味も濃く艶が出て生育旺盛な時期です。新しい根もどんどん生えてきますので、この時期は植え替えや株分けなどをするのに適しています。この時期以外の植え替えは調子を崩す可能性が高いのでおすすめしません。

また、一度きちんと根の整理をして植え替えをしておけば、2年くらいは植え替えをしなくても問題はありません。鉢底から根が出てきていたり、ウォータースペースを確保できなくなるまで鉢いっぱいに大きくなるなど、それぞれの生育をよくみた上で植え替えのタイミングを考えましょう。

肥料について

元肥を施した用土に植え替えていれば不要ですが、生育期に液肥を与えると生育にいいです。決して休眠期に追肥はしないように気をつけましょう。調子を崩し、葉の付き方や色が悪くなるなど調子を崩してしまうことがあります。

病害虫について

害虫の種類によりますが、年に数回予防のために薬剤を散布します。3月、7月、9月に市販の散布型薬剤か粒状薬剤を施します。コナカイガラムシやハダニなどはよく発生するので、普段から植物をよく観察するようにしましょう。

夏生育型の多肉植物・サボテンたち

夏生育型の多肉植物・サボテンをご紹介。

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