肥大化した塊根部とメタリックパープルの葉裏とのコントラストが実に美しい蔓性のコーデックス。ペトペンチア属はナタレンシスのみの1属1種というところも魅力を感じます。
夏生育型ですが厳冬期も断水気味に管理するだけで簡単に越冬できるので初心者にも育てやすい植物です。
1属1種に分類されるナタレンシスは、なんといってもその葉の裏側が派手なメタリックパープルがチャームポイントです。塊根も比較的どれも綺麗な丸みをおびた形に育つのでインテリアプランツとしても人気が高いです。
Check!画像をタップすると詳細が表示されます。
増やし方は実生になります。挿し木でも発根して育てることもできるようですが、塊根が太りづらいので種から育てた方がコーデックスとして魅力的な姿に育てることができます。
実生のやり方はとても簡単です。発芽や生長過程も特に気難しい感じはしないのでおすすめです。比較的安くネットなどで種子を購入できて、発芽率も悪くないのでぜひ試してみてください。
実生の方法は管理環境や管理体制など、人それぞれで向き不向きがあります。あくまでも参考程度にしてください。
ペトペンチア ナタレンシスの開花はまだ見れていません。1属1種ですが以前はフォッケア 火星人(エデュリス)と同じガガイモ科のフォッケア属だったので、おそらくオス株とメス株で別れる雌雄異株だと思われます。フォッケア 火星人(エデュリス)の開花を見てもイマイチどれがオスかメスかわからず交配も成功していないので、種子を回収しての実生は難しいと思います。
まず、比較的簡単に種子専門サイトから購入できるので用意します。一般的な多肉植物の用土に赤玉細粒を敷いておきます。湿度を十分に保つためにタッパーなどの密閉できる容器に入れて、殺菌剤を溶いた水で腰水管理をします。
今回は10月初めに撒きましたが、加温などして20度以上で管理できる環境下であれば冬でも撒いても問題ありません。実生の成功の有無は、種子の鮮度と発芽後の立ち上がりの管理がとても大事になります。
鮮度が良いと10日ほどで発芽してくるものもあります。最初の二、三粒が発芽し始めえると他の種子も揃って発芽し始めます。どの種子もそうですが、遅いものは1ヶ月くらい経ってから発芽するものもあります。ただし、大体はその前にカビにやられてしまいます。
発芽後は双葉が生えてどんどんツルが伸びていきます。画像は4ヶ月くらい経った実生株です。秋蒔きで冬も基本無加温で夜中は10度前後くらいで管理していたのであまり育ってはいませんね。春蒔きでしっかりと温度を高くしてあげればもっと大きく育てることはできると思います。
全体的にしっかりと葉やツルが生長して、根本がぷっくりとしたきたら、元肥を入れた用土に植え替えていきます。この時も塊根部分はしっかりと用土に埋めてあげた方が早く太りやすいです。
このまま通常の管理方法で1年しっかりと水やりや日光にあててあげれば立派な塊根部分ができています。
ただし、やはり生長過程を見ながら園芸として楽しみたいのであれば、太るのに時間はかかっていましますが塊根部分を出して管理しても全く問題なく育てることはできます。この辺り園芸をどう楽しむのか、とても悩むポイントですね。
表の葉は濃いめの緑、裏は光沢のあるメタリックパープルな色味。この特徴的な葉のコントラストが魅力です。また塊根も綺麗に丸みをおびた可愛らしい形に育ちやすく、草姿のバランスも人気の高い理由です。
コーデックスとして塊根を立派に太らせるには、生長期にしっかりと日光と風に当て、元肥のある用土に植えてあるならそのまましっかりと管理するだけでゆっくりですが塊根は生長していきます。一年以上植え替えていない場合は鉢増して植え替えるなどして株にしっかりと栄養が行き渡る環境作りをすることも大切です。
これはまだ実験して一年も経っていないので検証段階ですが、コーデックスは塊根を埋めて育てることで用土の栄養を塊根でしっかりと吸収させることにより、肥大化が期待できます。フォッケア 火星人(エデュリス)ではこの実験で良い結果が出ているので現在検証中です。
※下記に検証結果が出たので記載してます。
塊根部分を埋めて太らせることができるのかを2年間に渡り検証した結果、塊根部分はかなり太ります。画像の左側は埋める前、右側は2年近く埋めていたものになります。
他にも埋めずに育てていますが、はっきり言って気持ち一回り大きくなったかどうか。このように目に見えて3、4倍の大きには育っていません。
ペトペンチア ナタレンシスの塊根部分を太らせるには、間違いなく埋めた方が太ります。
用土は水捌けの良い多肉植物用の用土で問題ありません。生長期は水をよく吸うのでご自身の管理環境に合わせ保水力のある用土に変更することも大切です。
水やりのタイミングは用土が完全に乾いてから2日後くらいの完全に乾き切ってからたっぷりとあげましょう。水が切れていると塊根がほっそりとして、葉の張り具合に元気がなくなってくるのでわかりやすいです。
ペトペンチア ナタレンシスは夏生育型のコーデックスです。一般的な夏生育型に比べると寒さにも強く、12月に入る頃には落葉が始まります。葉が枯れてきたら最低10度以上は保てる環境で日当たりの良い環境で断水気味に管理します。冬の水やりはよく晴れた日に用土に対して三分の一程度にあげ、水やりの頻度は2週間に一度程度で問題はありません。
2月に入るとツルの先に新芽が出てきます。まだ気温も低い時期なのでいきなり生長期と同じ管理にはせずに、しっかりと葉が出てくるまで管理方法は変えずに過ごします。しっかりと葉が生えてくるタイミングで通常の管理に戻します。
落葉している冬の間に、伸び放題のツルを剪定したいと考える方も多いと思います。この時に気をつけないといけないのが、葉のない枯れているように見えるツルもしっかりと生きています。
葉が生い茂っているとなかなかツルを好みに誘導できないので、冬の間にツルを好みに誘導するのも良いでしょう。
強剪定してもしっかりと春になると芽が出てくるので、ツルが絡みすぎてどうしようもない場合などは思いっきり切り詰めましょう。
ペトペンチア ナタレンシスは丈夫なので今のところ病気にはかかっていません。気になることなどがあればこちらを更新しようと思います。
害虫が発生した時の様子をこちらに更新していきます。
1、2ミリ程度の白いカイガラムシがつくことがあります。とりわけ生長点に寄生しやすく見た目も白いので見つけやすいですが、成虫になるまでは目では確認しずらいほど小さいので、気がつく大きさになることには数も増えて駆除が難しい状態になっていることが多いです。
風通しの悪いところで管理していると発生しやすいので、日のあたる風通しの良いことろで管理します。発生してしまった場合は、目に見えるサイズのものはピンセットなどで捕殺し、生長点付近を中心に市販の薬剤を散布します。私の場合は生長期であれば用土ごとそっくりと植え替えてしまいます。
Ipponkiでは、快適なサービス提供や利用分析、広告配信のためにクッキーなどを使い訪問データの取得・利用しています。Cookieの設定はいつでも変更できます。詳しくはCookieポリシーをご覧ください。