ユーフォルビア 峨眉山の育て方

峨眉山(ガビサン)は同種の鉄甲丸と瑠璃晃の交配種で日本で品種改良された多肉植物といわれています。交配元のゴツゴツとした見た目で非常に人気のある鉄甲丸は、夏の蒸れに弱い上に生長も遅く、子株もほとんど吹かないという難点がありましたが、同じ交配元の瑠璃晃の強健な性質と、子株を沢山吹くという良い面を受け継いだ、非常に丈夫で育てやすいように改良された品種です。見た目も可愛らしく栽培難易度も低いので多肉植物の入門としてオススメです。

品種名
ユーフォルビア 峨眉山
学名
Euphorbia 'Gabisan'
科名
トウダイグサ科
属名
ユーフォルビア
原産地
日本
生育タイプ
夏生育型
育てやすさ
★★★★
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ユーフォルビア 峨眉山が好き

日本独自の品種なので、四季特有の環境の変化にも順応できる非常に育てやすい多肉植物です。ユーフォルビアは真夏の蒸れには弱いので、日中の水やりは避けて一週間に一度たっぷり水をやる程度で管理します。生長期の5月〜7月、9月から10月くらいは用土が完全に乾いたのを確認してから、たっぷりと水をやりましょう。ユーフォルビアは寒さに弱い印象ですが、峨眉山は比較的丈夫なので5度を下回らないようにして、水やりも二、三週間に一度よく晴れた日中に表面を濡らす程度にします。
休眠期明けになると新芽が出てくるので、それを合図に水やりの回数を徐々に増やしていきます。

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ユーフォルビア 峨眉山の春の育て方
難易度:★★★★★
水やり:★★★★
生育環境:温室(10℃〜20℃)
ユーフォルビア 峨眉山の夏の育て方
難易度:★★★★
水やり:★★★★
生育環境:温室(24℃〜35℃)
ユーフォルビア 峨眉山の秋の育て方
難易度:★★★★
水やり:★★★★★
生育環境:温室(15℃〜20℃)
ユーフォルビア 峨眉山の冬の育て方
難易度:★★★★★
水やり:★★★★
生育環境:温室(5℃〜15℃)

峨眉山の増やし方

よく子を吹く峨眉山は、挿し木で簡単に増やすことができます。親株にくっついている子株の状態のままのほうが生長が良いので、ある程度大きくなるまでは分けずに親株とともに生長を楽しみましょう。子株からまた新しく子を吹いて、どんどん群生してきます。子株がある程度大きくなり、複数芽吹いてきたタイミングで4月頃に切り離し挿し木します。

峨眉山の挿し木の方法・増やし方

よく子を吹く峨眉山は、挿し木で簡単に増やすことができます。親株に付いた状態の方が生長が良いので、ある程度大きくなるまでは分けずに親株とともに生長を楽しみましょう。外した子株からもまた新しく子を吹いて、どんどん群生してくるので育て甲斐があります。
子株がある程度大きくなり気温も上がってくる4月頃に、芽吹いてきたタイミングで切り離し挿し木します。

まずは子株の外せる大きさを探しましょう!

挿し木用の子株を探します。親株にくっついていた方が生長が早いのである程度の大きさになるまでは子株は外しません。たくさん群生してくるとなかなか探すのも大変です。

峨眉山の発根は時間がかかる

正直、峨眉山の発根は時間がかかります。数百個増やしてきた経験の中で、発根は早くても1ヶ月近く、長いもので1年くらいかかります。もっと加温したり湿度管理など徹底すれば早いのかもしれませんが、同じ環境下で他と比べても遅い印象です。

外す子株はより大きなものを選ぶべし!Check!

発根は株の鮮度と体力勝負です。外す子株が大きく立派なほど長期戦への体力があり発根の可能性が高いからです。生長も早い方なので、焦らずに親指大くらいの大きさになってから外すようにしましょう。

接合部分を確認して切り取る

少し触りながら親株との接合部分をよく確かめて、消毒、殺菌処理をした刃物で切り取ります。殺菌処理は市販のエタノールやライターなどで刃を炙り処理をします。個人的には、ユーフォルビアは樹液が有毒なのも関係するのか、殺菌処理しなくても問題はないように感じているので、そのまま未処理で使用しています。

ユーフォルビアの白い液は毒?

子株を外すとユーフォルビア特有の白い乳白色の液が出ます。これは品種にもより毒性が強いようで、手など皮膚に付くとかぶれたりするので注意が必要です。手袋をしたり、目には絶対に入らないように気をつけましょう。
峨眉山の白い液は自分の体質的にはかぶれたりもしないのでそこまで神経質にはなっていません。

カットした切り口はそのまま

株分するときや子株を外すときは切り口の処理には気をつけます。他の多肉植物やサボテンの場合は切り口を洗い流し、殺菌剤などを塗って風通しの良い場所で乾燥させますが、ユーフォルビアの品種で特に植えた状態の場合は、洗い流せないので白い液が出たままで特に処理はしません。

子株の子株(孫株)も外すべし!Check!

よーく見ると外した子株に小さな子株(孫株)が出てきています。子株の発根は体力勝負です!子を養う余力は全て己の発根に使ってもらいます。小さなことですがこの処理をしないとこの孫株も栄養を奪い大きくなってきてしまい、蓄えられた栄養が無駄になってしまうので外しましょう。

葉も切り落とすべし!

なんだか罪悪感がありますが青々とした葉もバッサリ切り落とします。これは先にも述べた株の体力を発根に全て使ってもらう狙いです。葉の気孔から水が放出される蒸散という仕組みのため、葉を残したままにすると株の大切な水分を消費してしまいます。躊躇なく葉もバッサリと切ってしまいましょう。

発根のために丸坊主に

葉っぱの部分も全て切り取ってしまいましたが、葉をつけたまま発根管理をしても全く問題はありません。ただし、結局は葉を付けたまま切り離して置いておいても、その後に葉が枯れて、管理する場所が枯葉だらけになりそこにカビが生えたりするので先に取り去っておくという理由も大きいです。また、峨眉山の発根は時間がかかるので、1ヶ月くらいするとすぐに子株や頭から葉っぱが出てきます。

白い樹液は綺麗に洗い流すCheck!

このユーフォルビア特有の白い液は、本来の切り傷を保護するため発根阻害の成分もあると考えられますので、切り口は綺麗に洗い流しておきます。一回流しておくと、傷口からすぐに白い液が流れ出てこなくなります。株が多いとかなり面倒ではありますが発根に対してある程度効果はあると思います。

洗ったら切り口を乾燥させる

洗った後は切り口を乾燥させるために、風通しの良い明るい日陰に置いておきます。2、3日もすれば切り口が乾燥してきますのでしばらく待ちます。

赤玉を敷いた上に差しておく

乾燥したら赤玉を敷いた上に切り口を下にして差しておきます。赤玉の理由は鉢植えの培養土だと雑菌や虫のリスクが増えるので、保水力もあり見た目の変化も気が付きやすい赤玉を選んでいます。この状態である程度温度を高い状態が続き、適度に上から水をかけて発根を促します。

2週間くらいで一度発根確認をして、未発根なら元に戻しておきます。発根後は通常の培養土に植え付けて管理します。生長も早くたくさん子株もできるのでぜひ皆様も増やして楽しんでみてください。

ユーフォルビア 峨眉山の用土は?

多肉植物用の赤玉土をベースにした用土を使っています。マガンプなどを元肥として施しておくとよく生長します。蒸れに弱いですが水も大好きなので、早めに乾燥するような軽めの用土がおすすめです。

水やりについて

生長期である夏は用土が乾いたら底から水が溢れ出るほどたっぷりと水をあげます。峨眉山はかなり水が好きでよく吸う印象です。ただし、蒸れには弱く、真夏の時期は生長が鈍り休眠に入ってしまうので、35度を超えるような時期には夕方頃に用土の半分ほどの水を週に一度与える程度にします。生長期だと1週間もあれば用土が乾き切るので、完全に乾き切ってからたっぷりと水をやり根に酸素が行き渡るようにします。

夏の蒸れには注意!

丈夫な性質の峨眉山ですが、真夏の40度を超える日中に水やりをしてしまうと、茹で上がったような状態になり枯れてしまうことがあります。
真夏の水やりは日が落ち始めて気温が下がり始めてから行いましょう。

根腐れなど調子が悪い時は、頭の葉が黄緑色に変色してくるのですぐに分かります。少しでも様子がおかしいと思ったら、株を摘んで硬さを確認したり、引き抜いて根の状態を確認してみましょう。峨眉山はとても丈夫なのですぐに植え直せば問題ありません。

冬はほぼ断水!Check!

冬で最もからしてしまう原因は水のやりすぎです。コーデックスはその肥えたボディーに養分を蓄えています。ある程度水をやらなくても枯れてしまうことはまずありません。ただし、峨眉山は細根なので、断水しすぎて根を枯らしてしまうと、春の立ち上がりの調子が良くないので、細根を枯らさない程度に水をやります。

水やりのタイミングとしては幹肌にしわがよってきて、よく晴れた日が続く午前中に、用土に対して三分の一ほどさっと水やりをします。日光にはよく当てて耐寒性を高め冬越しをさせます。

育てる環境について

日光は好きです。ただし、真夏の直射日光は葉焼けを起こす場合があります。峨眉山は比較的、乾燥や直射日光にも強い方なので特別心配する必要はありませんが、蒸れには弱いので風通しの良い場所で管理しましょう。

夏の育て方

生長期は6月末から9月末くらいの気温の高い時期になります。日本で作出された品種なので、非常に日本の環境に強く育てやすいのも魅力です。夏場の蒸れに気をつけ、風通しの良い日向で管理します。真夏の温室などでは40度を超えることもあると思いますが、暑すぎても植物は身を守るために水を吸わずに休眠期になることがあります。このタイミングで水をやってしまうと根腐れを起こしてしますので注意しましょう。

冬の育て方

峨眉山は早朝の気温が10度を下回り、昼夜の寒暖差が激しくなると休眠期に入ります。わさわさと茂っていた葉が枯れ込み、ゴツゴツした塊になっていきます。室内や加温した環境で気温差が出なければ、葉を落とさずに越冬することも可能ですが、ここ八ヶ岳の早朝はマイナス10度で加温しても5度程度なので、厳しめに育てています。10度を下回ると夏生育型はイエローゾーンになるので、室内などに取り込むのをおすすめします。

植え替えについて

植え替えの時期は休眠期を終えて、葉がしっかりと生えてくる春先か生長期の夏に行います。丈夫なユーフォルビア 峨眉山は、植え替え時に根をある程度いじっても特に調子を崩したりもしまいません。古くなって枯れた根は手で少し引っ張れば取れるので取り除きましょう。

子株でもしっかりと丸みのある姿に

挿し木で増やした株でも周りから新たに子株が出てきています。しっかりと日光当てて風当たりよく管理してあげれば魅力的な姿で楽ませてくれます。

子株を太らせるには?

周りの子株も大切ですが、峨眉山の本体を丸く太らせるにはいくつか効果のある方法があります。まずは大きめの鉢に植えることです。峨眉山の根は硬めの主根がまっすぐに下に伸びていき、そこから枝分かれして生長していきます。根を自由に張らせることが大きく太らせるのに必要です。鉢植えの場合は深鉢で少し大きめに植えて管理すると良いと思います。ただし、大きめな鉢に植える場合は、水やりの頻度には十分に気をつけましょう。

ある程度の大きさになるまで子株は取る!Check!

子株を増やすためにエネルギーを使わずに、本体を大きく太らせるために最初は傍から出てくる子株を取ることです。

生長が早くて子もよく出るのはいいことですが、頻繁に生えてきますので取り去る作業が気が滅入りますが、全ては魅力的な峨眉山にするためなので気合いを入れましょう!

本体がある程度大きくなったらそのまま育てる

ある程度に大きく生長したら子株は取り去りません。子株からも光合成をして株全体で大きく生長することができるからです。ただし、群生させる時に子株同士が近すぎると見た目のバランスも生育も悪くなるので、ある程度の間引きも大切です。

これらを繰り返し、植え替えも毎年きちんとしていれば数年でかなり立派な姿を楽しめます。

ユーフォルビア 峨眉山の魅力

ユーフォルビア 峨眉山の魅力は、そのゴツゴツとした表面と、丸みを帯びたフォルム。そこから小さい葉が茂るという可愛らしさではないでしょうか。どんどん子を吹いて画像のような群生株に育てるのも迫力がありインテリアとして映えるのでおすすめです。

春を感じ、一気に芽吹く

4月に入ると落葉していた峨眉山も一気に芽吹いてきます。厳しい冬を耐えて動き出す姿は見ていてとても嬉しくなりますね。

峨眉山の花はとても控えめ

峨眉山は雌雄異熟と呼ばれる、めしべかおしべどちらかが先に成熟し、時期をづらすことで他の個体と遺伝子の組み合わせで多様性を出すための進化だといわれています。雄性期と雌性期どちらが先かは植物によって違う様です。画像は雄花で雄しべを囲むようにある粘着性のあるところが腺体と呼ばれる媒介となる昆虫などを呼び込むための蜜のようなところになります。峨眉山に関しては雌しべ先熟かと思われます。

病気についての対策

ユーフォルビア 峨眉山の病気について更新を予定しています。

害虫についての対策

害虫が発生した時の様子をこちらに更新していきます。

峨眉山の販売

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