ユーフォルビア 鉄甲丸(ブプレウリフォリア)はゴツゴツとした幹肌と、頭頂部から四方に展開する葉のバランスがとても可愛らしいコーデックスです。夏生育型で、気温が低くなる11月ごろには落葉して休眠期に入ります。小型で生長はかなり遅く、10センチほどの大きさになるにもかなりの年月がかかります。そのような大きさのものは国内では輸入株のものがほとんどで、自生地との環境の差が大きい高温多湿の日本の環境に合わず枯らしてしまうこともあります。ただし、輸入株でない国内実生株であれば、性質はかなり丈夫だと思います。永く付き合う植物としておすすめのコーデックスです。
その丸みを帯びた小ぶりのフォルム。四方に伸びる細い葉が何かのキャラクターのようにも見えて愛着が湧きます。冬の間は落葉して松ぼっくりのような寂しい姿になってしまいますが、厳冬期をすぎて暖かくなる頃に新芽を出し始めます。
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増やし方は傍から仔株をふきますので、それを株分けする方法があります。生長が極めて遅いので、ある程度の大きさになるまでは株分けせずに待ちましょう。実生により増やすことも可能ですが、雌雄異株なので開花のタイミングとペアを揃えるのが難しいのであまりおすすめはできません。
多肉植物用の赤玉土をベースにした用土を使っています。コーデックスは基本的に多湿を嫌いますので水捌けの良い用土を使用します。小粒サイズよりも中粒くらいの用土を使い、軽石などを鉢底石に使い水捌けには気を使いましょう。
ユーフォルビア 鉄甲丸は葉の様子をよく観察することで、生長期や休眠期のスイッチが入ったか分かります。早朝が10度近くまで冷え込んでくる11月ごろには落葉して休眠期に入ります。葉が黄色く萎れてくるので水やりの回数を減らして、冬越しの準備をしていきます。少し暖かくなり始める2月ごろに新芽が頭頂部から生えてきます。日中は気温も高くなってきますが、とはいえまだ早朝は10度を下回る日がありますので、水やりはよく晴れた日の日中に用土の3分の1ほどやり、気温をみながら水やりの回数と量を増やしていきます。
夏型のコーデックスの冬越しは基本断水管理です。他の多肉植物に比べて、茎に水や養分を蓄えられるコーデックスは、体力があるため下手に水やりをすると根腐れや病気が発生する可能性が高くなってしまいます。中途半端にお世話をするよりは、思い切って断水して放置しておいた方が安心です。
生長期は6月末から9月末くらいの気温の高い時期になります。多湿に注意しなければならないので、用土の乾き具合や昼間の水やりはしないようにします。日光は大好きで、直射日光下でも全く問題はありません。よく日の当たる風通しの良い屋外で育てます。長雨にさらすと根腐れの可能性が高まるので、雨が吹き込まない場所を選びます。
コーデックスの休眠期は落葉するのでわかりやすいです。気温が低くなると葉が黄色く枯れてきますので、徐々に水やりを控えます。冬の間は断水管理ですが、日光にはしっかりとあてます。冬の時期は室内に取り込むことが多いですが、暖房器具の直接当たる場所での管理は、植物の体内時計が狂ってしまうのであまりおすすめはしません。5度以下になるとかなり厳しくなるので最低気温が5度以上になるようにします。
画像は2月1日の様子です。基本断水管理で細根を枯らさない程度に月に一度用土の3分の1ほどさっと水やりを行っていました。新芽が出てきても急にたっぷりと水やりをはじめてはいけません。まだ朝方は10度以下になる日も多いので、安定して10度以上になるまでは同じくらいの頻度で水やりをして、暖かくなってくる3月ごろから2週に1度たっぷりと水をやるようにしていきます。
ユーフォルビア 鉄甲丸の魅力は、そのゴツゴツとした表面と、丸みを帯びたフォルム。そこから小さい葉が茂る姿が魅力ではないでしょうか。生長は遅いですが大型種ではないので場所もとらず、輸入株でない限りは気難しくもないと思うので、比較的丈夫で育てやすくおすすめです。
このゴツゴツとした幹肌は葉が生えてきた根元のものが落葉して残った部分です。そう考えるとユーフォルビア 鉄甲丸の生きてきた歴史を感じますね。
ユーフォルビア 鉄甲丸の病気について更新を予定しています。
ユーフォルビア 鉄甲丸の害虫について記載します。割と虫が寄り付きやすい印象ですので、未然にしっかりと予防をしていきましょう。
青々した葉がなんだか黄色くなってきた時は注意が必要です。よくよく見ると葉の表面が白い小さなマダラ模様になっています。ハダニと呼ばれる1ミリ以下の小さなダニが養分を吸ってできる症状です。本体は肉眼ではなかなか見つけることができませんので、発生する春先から秋頃までに定期的な殺虫剤の散布を行いましょう。
ハダニは高温の乾燥した環境を好みます。水に弱いため毎日の日課に葉水を行うだけでも予防に効果的です。一度発生して痛んでしまった葉は元には戻りませんので、予防策として取り入れても良いかもしれません。
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