うさぎの耳のような姿で人気の多肉植物。群生してくると小さなウサギがたくさんいるようでとても可愛らしいです。冬型の塊根植物で節のような茎を重ねて生長していきます。
可愛い姿は最初だけで徐々に伸びてくる耳のだらしない姿にも好感をもてるモニラリア ピシフォルミスの育て方をご紹介します。
モニラリアは南アフリカ原産のメセン類です。育つにつれて節のある塊茎を形成し先から2つの多肉質の葉を出す南アフリカ原産のメセン類。2つ葉がうさぎの耳のように見えるため人気ある多肉植物です。日本では秋頃から芽が出始め冬から春先まで生長し、夏には葉が枯れて休眠に入る冬生育型です。
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増やし方は実生になります。種子は国内の通販で比較的入手しやすいです。生長は遅く開花までは5年以上はかかるとされていますので、種子を購入して育てるのが良いかと思います。
節のような塊茎が分かれてくるので、一部を切り離して挿し木にもできそうな気はしますが、試したことはありません。機会があれば挑戦してみようかと思います。
実生のやり方は比較的簡単です。多肉植物用の培養土の表面に赤玉細粒を敷いて、その上から種子を蒔きます。メセン特有の極小サイズの種子なので、蒔いた後の水やりは上からかけるのではなく、密閉した容器の中に水を敷いて腰水管理をします。蒔く時期は管理の難しい夏の時期にある程度の大きさになる秋蒔きが良いでしょう。
芽が出てから1ヶ月ほどは小さなうさぎの耳のようで可愛らしい姿でしたが、どうしても時間が経つごとに伸びていき、だらしのない姿になってしまいます。
個人的にはこの少し伸びて垂れ下がってしまった姿も可愛らしいと感じますが、短い耳のかわいらしい時期を長く保つのは、なかなか難しいのが現実です。
このうさぎの耳のような葉を伸ばさないようにするには、極力水やりを控えて、しっかりと日光を浴びさせたり、風を当てるなどして管理します。用土にも肥料分が多いと、葉が間延びした姿になりやすいので、元肥や追肥は極力しない方が伸ばさずに楽しめる時間が長くなるかと思います。
生長はとても遅く、1年で節のような箇所が1つ出来るかどうかです。小型のメセンなので、長く時間をかけて群生してくると見栄えのある草姿となります。永く付き合える植物でもあるのでおすすめです。
モニラリアの植え替えの時期は休眠明けに行います。よく観察すると先の部分が少し膨らみ、緑色が濃くなってきます。
休眠期に枯れてしまっているかどうかを判断する時も、この先の部分が緑色をして生きているかどうかで判断します。初めてモニラリアを育てる人は、枯れたと勘違いして捨てないようにしましょう。
残暑も感じる時期でもありますが、8月のジトっとした感じから、カラッとした気候になってくると目を覚ましてきます。枯れてしまった葉の先の緑色が濃くなって、芽が見え始めます。根も動き出してくる時期なのでこのタイミングで植え替えを始めます。
根は細く鉢全体に回っています。手でほぐしてパラパラと取れてしまう根は綺麗に取り除きましょう。少し白く生きた根はそのままにして、少し根を整理して植え替えていきます。
植え替えをしながら株の状態もよく観察します。病害虫の有無。根の周り方が悪ければ、置き場所を変えたり、用土の配合、鉢のサイズが合っているかどうか、水やりの頻度など、次の改善点を洗い出して、次に活かすようにしましょう。
全体的にしっかりと根が張っていて、先の部分も緑色が濃くなってきているので、無事に夏越し出来たかと思います。少し大きめの鉢にサイズアップして、徐々に日当たりの良い場所に管理場所を変えていき、かわいらしいうさぎの耳が出てくるのを待ちましょう。
市販の多肉植物の用土で問題ありません。生長期は問題ありませんが、休眠期に腐葉土の多い観葉植物用の用土を使うと、病害虫のリスクも高く、保水性の高すぎる用土は夏の高温多湿で痛んで枯れてしまうので避けましょう。
何と言ってもモニラリアは夏の管理がポイントです。日本の夏は暑いだけでなく、湿度が高いのが特徴です。休眠期にあたる夏は日差しの直接当たる場所は避けて、明るい日陰で管理します。管理する上で風通しの良さも、重要な要素になります。
管理する場所にもよりますが、自分の場合は風通しがしっかりと確保出来ているので、葉が枯れてしまっている夏でも1周間に1度ほどさっと表面を濡らす程度に水やりをします。休眠中も生きた細い根は完全に断水してしまうと枯死しまいます。たまに少し湿らす程度に管理することで、休眠期明けにスムーズに新芽を出してくれます。
1番の難所、夏場の管理はどうしても枯れてしまう個体があります。先の部分が萎んでしまっているので、少し摘んでみるとスカスカになっているのが分かります。こうなってしまうともう生き返ったりはしませんので諦めましょう。こうなってしまう原因は色々あるかと思いますが、個体によって用土内が蒸れすぎて調子を崩したことが原因かと思います。
このように先の部分が膨らんでいて、少し摘んでも中身が入っているものは、秋頃にちゃんと芽が出てきます。この枯れた部分は決して剥いてはいけません。日差しや乾燥から生長点を守っているので、ついどうなっているのか剥いてみたいと思ってしまいますが我慢しましょう。
冬型といっても日本の冬と原産地では大きく違いますので、外で越冬することは出来ません。比較的寒さには強いので、水も控えめにしっかりと日光を浴びさせて管理すれば、5度くらいでも平気です。0度を下回ったり、霜などに当ててしまうと、多肉の水分が凍ってしまい細胞が破壊されて溶けてしまいますので注意しましょう。
特に、室内で窓辺で管理する場合は、外気の影響を窓が受けるので、カーテンや寒冷さなど、遮るものを用意しておかないと、夜中から明け方の冷え込み時に傷んでしまうことがあります。朝の冷え込みも考えて置き場を調整しましょう。
モニラリアは冬型でも真冬にグングンと水を吸い上げて生長するわけではありません。日本の冬は寒すぎるので、とりわけ水やりには気を付けます。よく晴れた日の続く気温の高めの午前中に用土に対して半分ほど水やりをします。夏に生長期を迎える多肉植物のようにバシャバシャと鉢底から出るくらいに水やりしないようにしましょう。
可愛らしいうさぎの耳は水のやりすぎて簡単に伸びてしまいます。特に、秋から生長を始めて、冬に入る頃にはなかなかの垂れ耳になっていることもしばしばあります。極力、葉を短めに管理するには水は控えめに、日光と風を当てるように管理しましょう。
モニラリア ピシフォルミスは丈夫なので今のところ病気にはかかっていません。気になることなどがあればこちらを更新しようと思います。
カイガラムシがつくことがあります。室内管理だと嫌な害虫も越冬してしまいます。葉が生えてくる生長点付近の柔らかいところを好むのでよく観察しましょう。休眠期中もネジラミが根に寄生することがありますので植え替え時に様子をよく見て、根っこをよく水で洗い流すなどして植え替えておきましょう。
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