カランコエ テディベアは、一般的に普及している月兎耳(つきとじ)と同じカランコエ属の多肉植物です。カランコエの中でも葉幅が広く肉厚の葉が特徴で、兎というよりも見た目がテディベア(子熊)のようなモフモフの手が可愛らしいです。
月兎耳(つきとじ)などが代表とされるカランコエは南アフリカが原産の非常に丈夫な品種です。
カランコエ テディベアは夏生育型に分類され、寒さには弱い印象を持つ方も多いかもしれませんが、カランコエ テディベアは寒さにも比較的強いです。水を切り霜にあてなければかなり厳しい寒さでも耐えることができます。また、名前の通り全体をテディベアのような赤茶色の生毛のようなもので覆われ、葉先も色づき手のような姿がとても可愛らいです。
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カランコエは挿し木や葉挿しで簡単に増やすことができます。カランコエ テディベアのなるべく大きく生長した若い葉を使います。葉を縦にして真横に真っ二つに1、2箇所ザクザクと切り、その切り口から発根してくるまで風通しの良い半日陰で管理します。生長期の7月上旬か9月下旬あたりに行い、適度に霧吹きなどで水分を与えてあげるとうまくいけば2,3週間ほどで発根してきます。
テディベアの葉差しでの増やし方は、若く大きめの葉を付け根から手でもぎ取り、切り口をよく乾燥させてから用土に切り口を下にして半分ほど埋めておくだけです。葉挿しでの発根はかなり時間がかかります。画像の葉も挿してから2ヶ月近く経っているかと思います。増やすにはあまり適していない方法かもしれません。
テディベアの最も綺麗に早く増やす方法は挿し木です。日照不足などで徒長してしまった場合、上から生長に必要な分の葉をつけたところで切り離します。切り口をしっかりと乾燥させてから用土に挿しておきます。早ければ2週間ほどで発根してきます。見た目も綺麗に整えることができるのでおすすめの方法です。
植物は生長点をとめると、子孫を残そうと脇から仔をたくさんふきます。テディベアも胴切りと呼ばれる生長点と根が張っている方を切り離すことにより、断面からたくさん枝分かれしてきます。先の挿し木での増やし方で、残った下の部分も1ヶ月ほどすると画像のようになります。根が貼っている状態なので、成長が早くある程度の大きさに育ってきたら切り離して、挿し木で増やしていきます。
カランコエ テディベアは乾燥にも寒さにも強く育てやすいサボテンです。水捌けの良い赤玉ベースの用土を使用します。市販の緩効性肥料を植え替え時に混ぜ込むか、用土の表面に少し撒いておいても生長を促すことができます。
生長期である夏は用土が乾いたら底から水が溢れ出るほどたっぷりと水をあげます。厳冬期や厳暑日は生長が鈍くなり水を吸う力も弱くなるので、気温と用土の乾き具合を見ながら判断しましょう。水やりはメリハリが大切になるので、しっかりと用土が乾いたのを確認してからたっぷりと根に酸素が行き渡るように水をあげます。
カランコエは寒さには比較的強い印象ですが、早朝に気温が10度を下回るようになると冬越しのために水を控えます。1ヶ月に1度さっと用土の表面を濡らす程度にあげます。 エケベリアなどは、どうしても断水すると下葉が枯れ込んできたりしますが、カランコエは割とその辺りの心配もなく厳しめな管理でもきれいに越冬ができる印象です。
植え替えは生長期の7月から9月末くらいに行いましょう。カランコエは日照不足や水不足になると徒長しやすいので、ある程度のところで切ってしまって挿し木にして作り直すこともできます。植え替えの時期を見て仕立て直すことも考えてみましょう。
魅力はカランコエの中でも葉幅が広く肉厚の葉が持ち味のテディベアの手のような可愛らしさではないでしょうか。モフモフの触り心地の良い葉は見ても触っても楽しめるおすすめの多肉植物です。
カランコエの特徴である葉の表面を覆う生毛は、自生地の昼夜の寒暖差に適応するための進化です。炎天下の直射日光にさらされても特に葉焼けなどの心配もなく、しっかりと日にあててあげたほうが葉も肉厚で、締まった姿になります。
ここ八ヶ岳の南麓では冬は暖冬とはいえ、早朝は-5度前後で-10度になる日も少なくありません。加温の環境で育てていますが、早朝は3度から5度前後になります。冬越しのポイントはしっかりと休眠期に向けて段階的に水を切っていき休眠期に備えることです。
他の多肉植物と違い水を切っていると下葉が枯れ込んでしまいますが、カランコエ テディベアはその心配もありません。水を切っても日中の気温が上がる時にしっかりと日照させて耐寒性を高めてあげることで、比較的ダメージの少ない越冬が可能です。
もふもふな産毛で覆われた肉厚の葉は、小動物の手の形にそっくりです。ついつい差し出された手を握りしめたくなりますね。
病気についての詳細を公開予定です。
カランコエ テディベアの害虫について記載します。モフモフな生毛で覆われた葉を持つテディベアはあまり虫はつきにくい印象ですが、思わぬ敵が現れました…
憎き悪魔はカランコエをよく好みます。 夜盗虫(ヨトウムシ)は、なかなか捕まえることのできない厄介な害虫です。
ヨトウムシはその名の通り、夜行性で夜になると地中から出てきて植物を食べ漁ります。彼らも一番美味しいところを知っています。そう、新芽を食べていくのです…。朝起きて首を跳ね飛ばされた多肉植物を見るのは絶望としか言えません。(画像はカランコエ シナモンの被害の様子です)
基本的に夜行性で私たちが活動する頃には土の中にいます。鉢をひっくり返せば捕殺することも可能かも知れませが、あまり不用意に根をいじらない方が良いので、ヤトウムシの対策は市販の用土に散布する殺虫剤を使用します。粒状のものが多く、散布後に水などをやりよく溶かし用土に染み込ませます。
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