コチレドン 熊童子(錦)の育て方

生毛の生えた多肉質の葉が特徴の南アフリカ原産の多肉植物です。英名では「Bear's paw(熊の手)」と呼ばれるように、成熟してくると葉先が赤く色付き、それもまた熊の手にそっくりな葉になってきます。生毛の生えた葉は少し粘着性があり、用土などが付き汚れると綺麗にするのが手間なので植え替え時には注意しましょう。その見た目と「熊童子」の名前から非常に人気のある多肉植物です。

品種名
コチレドン 熊童子
学名
Cotyledon tomentosa spp. ladismithensis
科名
ベンケイソウ科
属名
コチレドン
原産地
南アフリカ
生育タイプ
春秋生育型
育てやすさ
★★★★

コチレドン 熊童子(錦)が好き

ぷっくりとした多肉質の葉が特徴の熊童子は育てやすくおすすめの多肉植物です。斑入りの「熊童子錦」もありますが、黄色の斑入りのものに比べ、白い斑入りは葉緑素が少ない分、光合成をする力が弱いため、育てるのには少し手をかけてあげないといけません。しかし、水のやりすぎによる根腐れに注意をすれば、真夏や真冬はほぼ断水した状態にしておけば枯らすこともありません。

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コチレドン 熊童子(錦)の春の育て方
難易度:★★★★
水やり:★★★★
生育環境:温室(10℃〜20℃)
コチレドン 熊童子(錦)の夏の育て方
難易度:★★★★★
水やり:★★★★★
生育環境:温室(24℃〜35℃)
コチレドン 熊童子(錦)の秋の育て方
難易度:★★★★
水やり:★★★★
生育環境:温室(15℃〜20℃)
コチレドン 熊童子(錦)の冬の育て方
難易度:★★★★★
水やり:★★★★★
生育環境:温室(5℃〜15℃)

コチレドン 熊童子の増やし方

コチレドン 熊童子は挿し木や葉挿しで増やすことができます。特に増やしやすいのは挿し木です。日照不足や栄養不足で徒長してしまった時に切り戻して用土に挿しておきます。生長期の春の初め真夏を避けた秋ごろまでに行います。

葉挿しでの増やし方

画像は10月中旬に挿しておいたコチレドン 熊童子の葉です。このように葉挿しでも発根して増やすことができますが、成功率が極めて低く(10個に1個くらいの確率)、発根するまでも相当な時間がかかります。また、ここから新芽が展開するのにも時間がかかるので、増やす方法には向いていません。

挿し木での増やし方Check!

画像は2月中旬に挿しておいたコチレドン 熊童子の挿し木です。まだ、肌寒さは残りますが、暖冬でしたので挿してから2週間くらいで発根していました。木立ちしやすい種類なので小さく仕立てたい場合には、このように切り戻して挿し木で増やす方が成功率も高くおすすめです。

コチレドン 熊童子の用土は?

コチレドン 熊童子は南アフリカ原産の多肉植物で、夏の蒸れや厳冬期の水やりには注意が必要です。水捌けの良い赤玉をベースにした用土を使います。多肉質な葉が細くなったり、濃い緑色が薄くなってくると肥料が足りない可能性があります。元肥を入れた用土か、生長期に2週に1度液肥を与えるなどして生長を促しましょう。

水やりについて

生長期である春秋は用土が乾いたら底から水が溢れ出るほどたっぷりと水をあげます。生長期だと1週間もあれば用土が乾き切るので、完全に乾き切ってからたっぷりと水をやり根に酸素が行き渡るようにします。真夏の時期は生長が鈍り休眠に入ってしまうので、35度を超えるような時期には夕方頃に用土の半分ほどの水を週に一度与える程度にします。

熊は夏の蒸し暑さが苦手Check!

コチレドン 熊童子は、日本の高温多湿が苦手です。多肉質の手も元気がなくなりぐだっと下がり気味になってきます。水不足と勘違いして真夏の日中に水をやってしまうと、トドメをさしてしまうので我慢しましょう。風通しの良い少し明るい日向に移動させて少し様子をみましょう。しっかりと水を吸っている様子なら心配ないので、夕方頃にたっぷりと水をやり、完全に乾いてから水をあげることを繰り返します。

熊は冬に冬眠Check!

コチレドン 熊童子は、断水して日によく当てるなどすれば耐寒性が高まり、経験から寒さには比較的強い印象です。八ヶ岳南麓では早朝は加温の温室でも5度以下なります。11月に入ると気温が10度を下回るようになるので、冬越しのために水を控え備えます。12月から2月の厳冬期は、月に一度よく晴れた日にさっと表面を濡らす程度にしか水をやりません。冬は下葉が枯れ込むなどしてきますが生長期の春に切り戻すなどして整えます。

植え替えについて

密に枝分かれを繰り返して生長していく熊童子の植え替えは、1年経ったら植え替えをしても良いでしょう。根鉢にしてしまうと新しい根が生長せずに水や養分をうまく吸収することが出来ません。しばらく植え替えをしていない方は少し鉢を叩き、そっと傾けると用土の塊で抜けるので、根の状態を観察してみましょう。古い根がいっぱいの場合は手でほぐしながら古い根を取り除き、新しい用土と適切な号数の植木鉢に植え替えましょう。

コチレドン 熊童子の魅力は?

魅力は何といっても子熊の手のような、可愛らしい多肉質の葉です。新葉が展開してくると、手をこちらに差し出しているように見えてきませんか?ついついその手を握りたくなるような、毎日眺めるのが楽しみな多肉植物だと思います。

斑入りの熊童子錦はちょっと育てるのが難しい

コチレドン 熊童子の斑入りには、白い斑が入るものと黄色い斑が入るものがあります。写真は白い斑入りのものですが、性質上やはりかなり綺麗に生長させるのは難しいです。直射日光は葉焼けを起こしますし、だからといって日照不足になると葉が萎んできます。光合成する力が弱いため生長もかなり遅いので、少し過保護に育ててあげないといけません。ただし、その淡い色合いとその見た目はとても可愛らしく手元に置いておきたい多肉植物です。

コチレドン 熊童子の手は触りたくなる!

その見た目が可愛らしい熊童子の葉は、ついつい触りたくなります。ただし、熊の手はもげやすいです。植え替え時や移動さえる時などは注意しないと葉が取れやすいの気をつけましょう。

コチレドン 熊童子の花

秋から冬の時期にかけて黄色から赤みのあるオレンジ色の小さな花が咲きます。開花にはある程度成熟した株でないと花はつきにくい印象です。

病気についての対策

病気についての詳細を公開予定です。

害虫についての対策

コチレドン 熊童子の害虫について記載します。生毛で覆われた葉を持つ熊童子はあまり虫はつきにくい印象ですが、実際にあった被害を記載します。

夜盗虫(ヨトウムシ)による被害

ある時、葉がかじられているのに気がつきました。夜盗虫(ヨトウムシ)の犯行です。奴らは大食漢でおまけに夜行性。夜になると地中から出てきて植物を食べ漁ります。彼らもいい趣味をしています。なぜか、コチレドン 熊童子の特に錦をよく好みます。なかなか捕まえることのできない厄介な害虫です。

ヨトウムシの対策は?Check!

基本的に夜行性で私たちが活動する頃には土の中にいます。鉢をひっくり返せば捕殺することも可能かも知れませが、あまり不用意に根をいじらない方が良いので、夜盗虫の対策は市販の用土に散布する殺虫剤を使用します。粒状のものが多く、散布後に水などをやりよく溶かし用土に染み込ませます。

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